すべてのワイパー/ウォッシャーは、Kl.R(イグニッションスイッチ位置 1)以上でワイパー スイッチによりオンにすることができます。
ワイパー スイッチは間欠、ステージ 1、ステージ 2 の間で切り換わります。 これらの切換え位置はジェネラル モジュールへの 2 本の配線を介してコーディングされています。 スイッチはそれぞれグラウンドに切り換わります。
オートマチック インターバル コントロール(AIC)がオプション装備されている車両(96 年 3 月生産以降)の場合は、「インターバル」のスイッチ位置でレイン センサーによりワイパー インターバルが制御されます(オートマチック インターバル コントロールの機能説明を参照)。
ワイパー スイッチにはポテンショメーター付きローレット ダイヤルが取り付けられています。 これにより間欠の間隔を 4 通りに調節することができます。 この間隔は、車速に応じても制御されます。 車速が速くなると間欠周期は短くなります。
オートマチック インターバル コントロール(AIC)がオプション装備されている車両(96 年 3 月生産以降)では、ローレット ダイヤルを介してレイン センサーの感度が調節されます。
ワイパーモーターは、2 通りのワイパー ステージ用に設定されています。 負荷の切換えは 2 個の外部リレーにより行われます。
ワイパー モーターの終端位置(停止位置)は、モーター内に取り付けられたリターン コンタクトを介して検知されます。 モーターが終端位置に達するとこのコンタクトはグラウンドをジェネラル モジュールに切り換えます。
リターン コンタクトはワイパー モーターのモニターにも使用されます。 ワイパー モーターがオンになっている時にコンタクト信号が 16 秒間出ない場合(乾いた状態などが原因)は、過負荷保護のためワイパー モーターはオフになります。
この場合ワイパーは、スイッチをオフにして 3 分間のアレスト経過後に再びオンになります。
ワイパー ステージはワイパー スイッチでセットします。 オートマチック インターバル コントロールを装備していない場合、ワイパー ステージは車速に応じても制御されます。 次の通りです:
車速 |
スイッチはステージ 1 |
スイッチはステージ 2 |
---|---|---|
< 6 km/h |
間欠ワイパー |
ワイパー モーターはステージ 1 |
> 6 km/h |
ワイパー モーターはステージ 1 |
ワイパー モーターはステージ 2 |
ステージ 2 がオンになっている時、車速が 210 km/h 以上になると、ワイパー アームが浮き上がるのを防ぐためにステージ 1 に切り換わります。
オートマチック インターバル コントロール(AIC)がオプション装備されている車両(96 年 3 月生産以降)では、車速に応じたワイパーの制御はありません。
停止位置でのワイパー アームの取付け(ワイパー ブレードの交換時など)は不可能なため、必要に応じて自動的にワイパー アームを交換位置に持ってくることができます。
手順:
E39 またはオートマチック インターバル コントロール(AIC)がオプション装備されている車両(96 年 3 月生産以降)には、この交換位置のセット機能はありません。
シリコン リムーバーはワイパー スイッチでオンにされると、その後自動的に作動します。
最初にポンプを介してフロント ウィンドウ上にウォッシャーが噴射されます。 ワイパーはやや遅れてオンになります。 続いて、ウォッシャー ポンプが始動して、シリコン リムーバーが噴射されます。 その後ワイパーがさらに短時間作動して、ガラス面の水分を拭き取って乾いた状態にします。
シリコン リムーバー ポンプは外部ダブル リレー モジュールを介して制御されます。また、このモジュールはヘッドライト ウォッシャー ポンプの切換えも行います。
ヘッドライトまたはスモール ライトがオンになっている時、ウォッシャーまたはシリコン リムーバーの 5 回目の作動ごとにヘッドライト ウォッシャーが作動します。 このときヘッドライトには 2 回ウォッシャーが噴射されます。
ウォッシャー動作が終了するとウィンドウ ウォッシャーは約 3 分間遮断されます。
Kl.R がオフになるとウォッシャー作動用のリピート ロックおよびカウンターがリセットされます。 Kl.R が再度オンになった後にライトのスイッチを入れると直ちにヘッドライト ウォッシャーを作動させることができます。
ヘッドライト ウォッシャーは、シリコン リムーバー ポンプの切換えも行う外部ダブル リレー モジュールを介して作動します。
ワイパー プレッシャー コントロールは 98 年 3 月生産以前の E38 にのみ取り付けられています。
車速およびスイッチ オン状態のワイパー作動に応じて、ワイパー アームの接触圧(運転席側)が 5 段階で調節されます。 次の通りです:
車速 |
ワイパー オフ |
ワイパー オン |
---|---|---|
< 6 km/h |
ステージ 0(これより上のステージで作動していなかった場合)、その他はステージ 1。 |
ステージ 0(これより上のステージで作動していなかった場合)、その他はステージ 1。 |
6 - 100 km/h |
ステージ 1 |
ステージ 1 |
100 - 140 km/h |
ステージ 1 |
ステージ 2 |
140 - 180 km/h |
ステージ 2 |
ステージ 3 |
> 180 km/h |
ステージ 3 |
ステージ 4 |
「ウォッシャー」作動の場合、押圧力はそれぞれ 1 段階ずつ上がります。
ワイパー プレッシャー コントロールの調整ユニットの位置決めはモーターのカム スイッチにより行われます。 ある位置(= ステージ)に達すると、このスイッチがグラウンドをジェネラル モジュールに切り換えます。
ロック防止のために ADV モーターはジェネラル モジュールによってタイム カットされます。 故障によりカム スイッチから信号が出ない場合、ADV モーターは一定時間の後オフになります。
このスイッチ オフをキャンセルするには Kl.R をオフにします。