ミラー機能は電動ミラー操作、ミラー ヒーター、ミラー メモリー(オプション)および電動可倒式ミラー(オプション)を検知します。
ミラーの電気的な操作は、運転席ドアおよび助手席ドアモジュールを介して行われます。 操作スイッチは運転席ドアのスイッチブロック内にあります。
スイッチ作動は P バスを介して、スイッチ ブロックからドア モジュールへ伝送されます。 ドア モジュールは半導体を介して、ミラーのモーターを制御します。
水平方向および上下方向の調節用として、ミラー ハウジング内にそれぞれ電子制御モーターが取り付けられています。
車両にシートおよびステアリング コラム メモリーが取り付けられている場合は、ミラー位置も検知されてメモリーされます。
シートおよびステアリング コラム メモリーには専用のペリフェラル モジュール(専用の診断プログラム)があり、P バスを介して ZKE のジェネラル モジュールと結ばれています。 シートおよびステアリング コラムの位置はこのペリフェラル モジュールに検知されてメモリーされます。
これと同時に、ミラー位置がドア モジュールにメモリーされます。
ミラー位置の検知は、ミラー モーターに取り付けられているポテンショメーターにより行われます。
メモリー モードの作動は、4 本の配線で運転席ドア モジュールに接続されているメモリー スイッチにより行われます。 ボタンが押されたことは P バスを介してジェネラル モジュールに伝えられます。
ミラー、シート、およびステアリング コラムの位置は Kl.R 以上でメモリーされます。赤色のメモリー ボタンを押すと最大 7 秒間これが点灯します。 この間にメモリー ボタン(1、2、3)の 1 つを押すと、選択したメモリー位置に、現在の位置がメモリーされます。
メモリーされた位置の呼出しはいつでも可能です。 ただしイグニッションをオフにして 16 分後、Kl.R が再びオンになるまで、あるいはモジュール インプット側で信号変更が行われる(例: ドアのオープン)まで、この機能は作動解除になります。
位置を呼び出す際は、すべての調整が行われている限り任意のメモリーボタン(1、2、3)を押します。 また、ボタンを短時間軽く押すとオートマチック動作を開始することができます。 この「オートマチック モード」は以下の場合可能です:
ミラー ヒーターはドア モジュールにより制御されます。 ヒーターは Kl.15(イグニッション スイッチ「2」)以上で作動します。 始動開始時間は、外気温度により異なります。
ジェネラル モジュールは K バスを介して IKE から外気温度の情報を得て、ヒーターのタイミングを算出します。 この時間は周辺モジュールへ伝送され、実行されます。 外気温度が 25oC 以上のときヒーターは作動しません。外気温度が −10oC 以下のときヒーターは連続してオンになります。
ドア ミラー格納用の電子制御モーターにより(オプション)、左右のドア ミラーは走行方向と反対方向へ格納されます。
格納用ボタンは運転席ドアのスイッチ ブロック内にあります。 スイッチの信号は P バスを介してドア モジュールへ伝送されます。 この信号によりミラー位置に応じてミラーが格納されたり、起こされます。
外観のデザインの違いのほかに、E38/E39 モデルの標準装備車両用ミラーは E39 M5 モデル用ミラーとは異なります(エンジン スポーツ デザイン)。
標準装備車両のミラー内には、ミラーが手か、またはショックによって動かされる場合、グラウンド信号をそのつど周辺モジュールに送る、マイクロ スイッチが取り付けられています。 開閉によってミラー メカニズムと格納モーター間の連結が行われるので、マイクロ スイッチは必要です。 スイッチを押して、手かショックで強制的に動かされたミラーを作動させる場合、ミラーは格納モーターにより、マイクロ スイッチがロック信号を出すまで格納方向へ動きます。 モーターの最大作動時間はこの場合 15 秒です。
改良されたメカニズムに基づいて、このマイクロ スイッチは E39 M5 ミラーの場合、もう必要ありません。
ミラー格納モーターはブロック作動するので、操作が頻繁な場合は熱によるオーバー ロードが発生することがあります。 これを防止するためにリピート ロックが取り付けられていて、1 分以内に 6 回作動が行われると格納モーターは 3 分間ロックされます。