インストルメントバス(I バス)
E39 のインストルメントバス(I バス)は、同じように診断バス(D バス)、ボディバス(K バス)およびペリフェラルバス(P バス)のコントロールユニット間のデータをシリアル転送します。
I バスを介して接続されているコントロールユニットは、センサー値やバルブ状態などのメッセージを交換します。
I バスの構成と機能
I バスには次のコントロールユニットが接続されています:
- BM:ボードモニター(ビデオモジュール付き)
- BMB:ボードモニター − 操作パネル
- CDC:CD チェンジャー
- DSP:デジタルサウンドプロセッサーアンプ
- IKE:メーターパネル(エレクトロニクス)
- IRIS:内蔵型ラジオインフォメーションシステム
- LCM:ライト/チェックモジュール(95 年 9 月以降)
ライト/チェックコントロールモジュールは、1 個の
コントロールユニットに、ライトモジュールおよびチェックコントロールモジュールの両機能を合わせ持ちます。
- MID:マルチインフォメーションディスプレイ
- MFL:マルチファンクションステアリングホィール
- NAV:ナビゲーションシステム(日本仕様)
識別:
日本仕様のナビゲーションシステムは I バスに接続されているため、I バステストの際に読み出されます。日本仕様のナビゲーションシステムは当然、日本仕様の車両にしか
装備されていません。
Philips 社のナビゲーションシステム(NAV)は I バスに直接接続されているのではなく、
ビデオモジュールを介して応答します。したがって、I バステストでは考慮されません。
- PDC:パークディスタンスコントロール
- RAD:ラジオ
- TEL:自動車電話(ワンタッチ式収納トレーつき)
I バスで接続されたコントロールユニットの識別のための特徴
マルチファンクションステアリングホィールには、ラジオおよび電話操作ボタンが付いています。
パークディスタンスコントロールの場合は、バンパーに超音波スペースセンサーが取り付けられています。
I バスの機能
I バスは、電話の多元中継と同様の機能を持っています。すべての接続ユニットは I バスにより相互接続されています。各ユニットは I バスを介してデータのやり取りを行います。
I バスは単一配線のバスシステムで、送信および受信に利用されます。
I バスでの伝送速度は高速であるため(約 10000 ビット/秒)、コントロールユニット間でほとんど遅延なくデータを伝送することができます。
I バスで接続されたントロールユニットの診断
DIS の診断メッセージは、診断バス(D バス)を介してメーターパネルエレクトロニクスへ送られます。更に診断メッセージは、メーターパネルエレクトロニクス(IKE)から I バスのコントロールユニットへ送られます。I バスのコントロールユニットからの返答メッセージは、逆の経路で IKE を介して DIS に返送されます。