オートマチック エア配分プログラムと並んで、運転席側および助手席側には 3 つのマニュアル エア配分プログラムが用意されています。 このプログラムによって、ベンチレーション フラップおよび足元フラップを互いに独立して、かつ温度設定値とも無関係に開閉することができます。
このプログラムにより、エア コンディショナーを作動させた場合に、デフロストおよび足元のダクトから冷却エアを吹き出すことができ、また、冬季にはベンチレーション グリルから温風を吹き出すことができます。
これにより、オートマチック プログラムでは満たすことができない要求にも応えられます。
内気循環機能のために、サイドごとにフラッシュ エア内気循環フラップが取り付けられています。
ラム圧は専用フラップによって実現されます。 このフラップは、車速の上昇とともにヒーター/エア コンディショナー内で上昇するラム圧を低減させます。
IHKA では、エア アウトレット フラップを無段階に作動させるため、システムには 5 個のモーターと 1 個の高速ローターが取り付けてあります。 これらはステップ モーターと減速ギアで構成されています。
フレッシュ エア フラップの操作は、4 ピンと接続された 500 Hz のステップ モーター 1 個が行います。 その他の全てのフラップは、バス制御モーターで行います。 これらのモーターには、それぞれ電子回路があり、電子的なコーディング(回路上のアドレス指定)が行われています。つまりそれぞれのモーターは、固有の取付け位置にのみ取り付けなければなりません。
複数のコンポーネントをモーターの電子回路に組み込んだことにより、コントロール ユニット部分を小さくすることができ、これにより操作パネルに統合することができました。 これにより、独立したコントロール ユニットの必要がなくなりました。
別の利点として、5 台までのモーターが共通の 3 芯ケーブルに接続されています(従来は 1 台のモーター毎に 6 個のターミナルで接続)。 モーターには、電子回路用コネクターが左向きあるいは右向きになっている 2 つのバリエーションがあります。