直噴ガソリン エンジンは低圧の燃料供給装置(フューエル タンク、電動フューエル ポンプ)の他に高圧の燃料供給装置(燃料高圧ポンプ、フロー コントロール バルブ、レール プレッシャー センサー付きレール)を備えています。
以下のコンポーネントを説明します。
高圧ポンプは燃料を圧縮し(50 〜 200 bar)、レールに送ります。
高圧ポンプはバキューム ポンプ後端にねじ止めされています。高圧ポンプのシャフトはバキューム ポンプのシャフトと結合されています。
インデックス |
説明 |
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高圧ポンプ |
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高圧ラインとレールの接続 |
3 |
フロー コントロール バルブ |
4 |
電気接続 |
5 |
フューエル ポンプの低圧ラインの接続 |
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フロー コントロール バルブはレール内の燃料圧力を調節します。フロー コントロール バルブは DME コントロール ユニットからのパルス幅変調信号(PWM 信号)により制御されます。PWM 信号に応じて種々のスロットル断面積が指定され、その時点でのエンジンの負荷状態に必要な燃料吐出量が設定されます。またレール内の圧力を低減することもできます。
診断によりシステムの不具合(たとえば高圧センサーの不具合)が検知されると、フロー コントロール バルブが作動して燃料の流れを止めます。このとき燃料はいわゆるバイパス バルブを経てレールに入ります。
インデックス |
説明 |
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高圧ポンプ |
2 |
高圧ラインとレールの接続 |
3 |
フューエル ポンプの低圧ラインの接続 |
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フロー コントロール バルブ |
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ピストン 3 個、インレットおよびアウトレット バルブ |
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プレッシャー リリーフ バルブ |
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バイパス バルブ |
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フロー コントロール バルブは高圧ポンプの構成部品の 1 つで、ワークショップで取り外すことができます。
レールには圧縮された燃料が一時的に貯蔵され、インジェクターに分配されます。
レール プレッシャー センサーはレール内の燃料の圧力を測定します。
インデックス |
説明 |
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電気接続 |
2 |
評価回路 |
3 |
センサー エレメントを有するダイヤフラム |
4 |
高圧接続 |
燃料圧力は高圧接続を介して、センサー エレメントを有するダイヤフラムに伝えられ、ダイヤフラムの変形がセンサー エレメントによって電気信号に変換されます。信号は評価回路によって処理され、アナログ電圧信号が DME に伝達されます。電圧信号は燃料圧力に対して直線的に増加します。
レール プレッシャー センサーからの信号は DME がフロー コントロール バルブ(高圧ポンプの構成部品)を制御するための重要な入力信号です。
レール プレッシャー センサーに不具合があるときは、フロー コントロール バルブは緊急モードとして DME により制御されます。
以下のシステム機能を説明します。
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説明 |
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説明 |
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1 |
レール プレッシャー センサー |
2 |
フロー コントロール バルブ付き高圧ポンプ |
3 |
フューエル ポンプ |
4 |
低圧フューエル センサー |
5 |
インジェクター |
6 |
レール |
EKP |
EKP コントロール ユニット |
DME |
デジタル モーター エレクトロニクス |
PT-CAN |
パワー トレイン CAN |
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フューエル ポンプと高圧ポンプの間のフューエル プレッシャーに応じて、低圧フューエル センサーから電圧信号がエンジン コントロール ユニット(DME コントロール ユニット)に送られます。
フューエル プレッシャー(低圧)は高圧ポンプ前の低圧フューエル センサーにより測定されます。
DME コントロール ユニットは常に設定値と現在値を比較しており、両者に差があれば電動フューエル ポンプの電圧を増減します。その情報はメッセージとしてパワー トレイン CAN を通じてフューエル ポンプ コントロール ユニットに送信されます。フューエル ポンプ コントロール ユニットは、このメッセージを電動フューエル ポンプへの出力電圧に変換します。このようにしてエンジン(あるいは高圧ポンプ)のフィード プレッシャーが必要な値に調整されます。
(低圧フューエル センサーの)信号が欠落すると、Kl.15 がオンのときは電動フューエル ポンプはパイロット制御で運転されます。
CAN バスに不具合があるときは、電動フューエル ポンプはフューエル ポンプ コントロール ユニットにより、車内電源電圧で駆動されます。
高圧ポンプは燃料を 50 〜 200 bar まで圧縮します。圧縮された燃料はプレッシャー ラインを通ってレールに達します。レールは圧縮された燃料を一時的に貯蔵し、インジェクターに分配します。
レール プレッシャー センサーはレール内の実際の燃圧を測定します。高圧ポンプのフロー コントロール バルブが開くと、過剰の燃料が高圧ポンプのインレット側に戻されます。
高圧ポンプに不具合があるときは、走行動作を制限することが可能です。
警告!フューエル システムに関する作業はエンジンを冷ましてから行ってください。
クーラント温度が 40 °Cであると、インジェクターを緩めたとき燃料が高速で噴出することがあります。
誤記、誤植が生じる可能性があるため、完全な一致を保証するものではありません、また将来予告なしに技術的変更が加えられることがあります。