車線逸脱警告は、2007 年 3 月以降 E60/E61 に導入されるドライバー サポート システムです。これは、ステアリング ホィールを振動させて予期しない車線からの逸脱を早期に運転者へ知らせ、これを回避するためのカウンター ステアリング操作を促すものです。運転者がフラッシャーあるいはその他の操作(ブレーキ操作/加速)をすることなく車線の境界線を越えると、システムが運転者に警告を発します。走行中の車線の左右の境界線は、カメラにより検知されます。
車線逸脱警告の以下のコンポーネントについて説明します:
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説明 |
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車線逸脱警告用カメラ |
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ダイナミック スタビリティ コントロール |
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ボディ ゲートウェイ モジュール |
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車線逸脱警告コントロール ユニット |
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Kl. 30(スイッチ付き) |
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振動モーター |
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車線逸脱警告用 MFL スイッチ |
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コイル スプリング カセット |
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ステアリング コラム スイッチ センター |
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ヘッドアップ ディスプレイ |
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メーター パネル |
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カメラはフロント ウィンドウ室内側のルーム ミラー付近に取り付けられていて、データ ケーブルを介してカメラの画像をコントロール ユニットへ送ります。
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車線逸脱警告用カメラ |
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散光プレート |
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LVDS インターフェース |
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振動モーターとその電子回路は、アセンブリーでステアリング ホィールに一体化されています。振動を発生させるために、振動モーターの軸に小さなアンバランス ウェイトがひとつあります。
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車線逸脱警告用 MFL スイッチ |
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振動モーター |
このコントロール ユニットには、カメラの画像から車線内の車両の位置を測定するソフトウェアがあります。車線逸脱警告コントロール ユニットは、画像処理によりカメラが記録した画像内で車線境界線を探します。
車線逸脱警告は、上図に示したマルチ ファンクション ステアリング ホィールのスイッチでオン/オフします。 スイッチを押すたびに、車線逸脱警告のオン/オフが切り替わります。
車線逸脱警告の以下のシステム機能について説明します:
システムは、70 km/h 以上の速度で使用することができます。車線が検知されると、車線逸脱警告は警告を出力できる状態になります。速度が 70 km/h 以下の場合にシステムをオンにすると、70 km/h 以上の速度でないとこの機能を使用できないことを知らせるメッセージがメーター パネルに約 3 秒間表示されます。
車線逸脱警告は、システムがオンにされて使用可能な状態にある場合にのみ運転者に警告を発します。
警告は、ステアリング ホィールを振動させることで出力されます。
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車線逸脱警告オン |
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車線逸脱警告作動可能 |
TLC はキャリブレーションされていないと作動可能状態にはなりません。システムをキャリブレーションするには、内部アルゴリズムをスタートさせる必要があります。
キャリブレーション
カメラまたはフロント ウィンドウを交換する際は、カメラの位置またこれにともないシステム センサーの位置が変化する可能性があるので、システムのキャリブレーションが必要になります。コントロール ユニットの交換の際にはキャリブレーションの必要はありません。この場合には、カメラに保存されているキャリブレーション データがコントロール ユニットへ転送されて保存されます。
サービス機能<車線逸脱警告のキャリブレーション>によりカメラをキャリブレーションすること、あるいはキャリブレーションのステイタスを呼び出すことができます。キャリブレーションには 2 つのステップがあります:
キャリブレーションが正しく行われないと、コントロール ユニットに 2 つのディフェクト メモリーが登録されます:
カメラのキャリブレーションが正しく行われると、シャシー ナンバーがカメラに記録されます。カメラ、コントロール ユニットおよび車両のシャシー ナンバーが一致しないと、システムを作動させることはできません。