Clean Energy 電源管理

CE モジュールの機能範囲用に、2 個の補助バッテリーを備えた専用のシステム回路があります。これにより、CE モジュールの各チャンネルに対して独自の電源供給が確保されています。

概要

以下の原理図は、CE 車両のシステム回路構造の概観を示したものです。

 

GR_FB1406003
  1. ダイオード。ダイオードにより、CE 補助バッテリーが車両のシステム回路を介して放電しないようになっています。これにより、CE 補助バッテリーは CE モジュールと CE モジュールに接続されている CE コンポーネントにのみ電源を供給します。
  2. CE モジュール。CE モジュールは、接続されているバッテリー センサー(IBS)を介して CE バッテリーの充電状態を検知します。
  3. CE バッテリー。安全上の理由から、バッテリーが 2 個備えられています。それぞれのバッテリーが、CE モジュールの 1 つのチャンネルに電源を供給します。各 CE バッテリーには、さらに専用のバッテリー センサー(IBS = インテリジェント バッテリー センサー)が備えられており、このセンサーがバッテリーの状態に関する情報を CE モジュールに転送します。
  4. 車両バッテリー。車両バッテリーは、車両システム回路のすべての電気負荷に電源を供給します。
  5. 車両システム回路(オルタネーターを含む)。オルタネーターによって、車両のすべてのバッテリーに充電が行われます。

安全上の注意事項

CE センサーおよびアクチュエーターへの電源供給は CE バッテリーにより行われるため、CE バッテリーは CE 車両のセーフティ コンセプトの一部です。

バッテリーのターミナル接続が外れたり、バッテリーが放電したりすると、車両のガス アラームをモニターできなくなります。

以下の項目は、CE バッテリーとの関連で必ず確認する必要があります:

CE ダイオードの点検

CE ダイオードを以下のように点検します:

 

GR_FB1406004

CE バッテリーで測定したバッテリー電圧が、車両バッテリーで測定したバッテリー電圧より 0.2 V 〜 0.3 V 低い場合は、ダイオードは正常です。

充電状態モニター

インテリジェント バッテリー センサー(IBS)

CE バッテリーの充電状態をモニターするために、2 個のバッテリー センサー(IBS)が取り付けられています。IBS が、バッテリーの充電および放電電流を検知します(電流バランス)。

ここからバッテリーの充電状態を導き出すには(State of Charge SoC)、一般的なバッテリーの状態を検知する必要があります。これは、静電流測定により行います。

静電流測定

CE システム回路が静電流モードにあるときは(CE モジュールのスリープ モード時)、バッテリー センサー(IBS)によっても静電流測定が行われます。その際、静電流モードの CE システム回路のシステム固有の特性が考慮されます(CE システム回路の静電流特性ドキュメントを参照)。

静電流測定を行うには、以下の前提条件が満たされている必要があります:

静電流測定を完全に行うのに 2.5 時間かかります。