この機能説明では、以下の車両用のトレーラー モジュールについて説明しています:
トレーラー モジュールはフット スペース モジュール(R55、E70)またはライト モジュールの補助コントロール ユニットです。現在、2 種類の異なるトレーラー モジュールが取り付けられています。AHM3 は従来採用されていた仕様です。AHM3+ は改良された仕様で、主に以下の特徴が AHM3 と異なっています:
トレーラー モジュールはトレーラーの負荷回路を牽引車の電気回路から分離します。さらに、トレーラー ロック用コントロール ユニットが可動ボール ヘッドのステイタスをトレーラー モジュールに伝達します。
AHM3+ はライン生産への導入以降、E70 および R55 に取り付けられます。上記のその他すべてのモデル シリーズには、2006 年 9 月生産以降 AHM3+ が取り付けられます。
トレーラー モジュールおよびトレーラー ヒッチの取付けと機能について、以下の相違点に注意してください:
トレーラー モジュールはマイクロ プロセッサーの他に、主にトレーラー電気回路用の耐過負荷性の Sense-FET 出力スイッチで構成されています。
出力スイッチの Sense アウトプットを介して、電気回路の過電流または断線のモニターを行うことができます。出力スイッチは CAN メッセージによって制御されます。
さらに、ブレーキ ライトを牽引車のブレーキ ライト電流回路を通じて直接制御するためのインプットが装備されています(配線されています)。このエマージェンシー機能は CAN バスの不具合時にブレーキ ライトの機能を確保します。同じ機能がトレーラーのテール ライトにも備わっています。
トレーラー モジュールの機能には下記のコントロール ユニットが関与しています:
トレーラー モジュールはシステム回路の過電圧と電圧降下を検知します。9 〜 15 V の有効範囲以外では、安全にかかわらない機能がオフになります。そのため、トレーラー ヒッチ ロック解除などの機能は、電圧降下または過電圧の際には作動させることができません。
グラフィックは E90
インデックス |
説明 |
インデックス |
説明 |
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1 |
ユニット キャリア |
2 |
パーク ディスタンス コントロール(PDC) |
3 |
コンフォート アクセス用コントロール ユニット |
4 |
トレーラー ヒッチ ロック解除用コントロール ユニット |
5 |
トレーラー モジュール |
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トレーラー モジュールの以下のシステム機能について説明します:
トレーラー ライトは以下の機能を備えています:
トレーラー モジュールはトレーラーの個々のランプ回路を制御します。トレーラー照明用に備えられている機能について、以下に説明します。
トレーラー モジュールは、ライト アウトプットに最低 2 つの負荷(冷間測定)を検知すると「トレーラー接続」と判断します。すると、トレーラー モジュールが「トレーラー接続」ステイタスを伝達します。このステイタス メッセージは牽引車の複数のコントロール ユニットに伝達されます。それにより、例えばリア パーク ディスタンス コントロールが作動解除されます。さらに、車両のまぶしさを防ぐため、牽引車のバック アップ ライトとリア フォグ ライトが作動解除されます。
電動ロック解除式トレーラー ヒッチは、可動ボール ヘッド付きトレーラー ヒッチのオプションの一部です。このオプションは E70 および E90、91、92、93 に用意されます。トレーラー ヒッチ ロック解除はトランク ルーム内のスイッチで操作します。
グラフィックは E90
インデックス |
説明 |
インデックス |
説明 |
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1 |
トランク ルーム トリム パネル |
2 |
表示灯(赤色および緑色の LED) |
3 |
トレーラー ヒッチ ロック解除用スイッチ |
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スイッチには表示灯用の 2 色の LED が入っています。以下の信号伝達が可能です:
トレーラー ヒッチ ロック解除用モーターは、ロック解除ユニットに固定されています。以下の条件が満たされている場合にのみ、ボール ヘッドをロック解除することができます:
トレーラー ヒッチは Kl. 30g オン以降ロック解除することができます。ロック解除するには、以下の信号レベルが存在する必要があります:
信号レベルの点検が正しく行われた後、トレーラー ヒッチ用直流モーターが制御されます。ボール ヘッドが終端位置にロックするまで、信号音がアウトプットされます。引き続き、チェック コントロール メッセージが表示されます。
グラフィックは E90
インデックス |
説明 |
インデックス |
説明 |
---|---|---|---|
1 |
回して取り外されたボール ヘッド |
2 |
ロック解除された中間位置 |
3 |
回して入れられたボール ヘッド |
4 |
トレーラー ヒッチ ロック解除用モーター |
トレーラー ヒッチ ロック解除用モーターは 1 個の直流モーターと 1 個の減速ギアで構成されています。ロック解除ユニットには、以下のコンポーネントが統合されています:
グラフィックは E90
インデックス |
説明 |
インデックス |
説明 |
---|---|---|---|
1 |
プレッシャー スプリング |
2 |
マイクロ スイッチ |
3 |
スライド レバー用ドライブ プーリー |
4 |
シャフト |
5 |
ロック解除レバー |
6 |
ロック解除レバー用ドライブ プーリー |
7 |
スライド レバー |
8 |
減速ギア |
9 |
直流モーター |
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トレーラー モジュールのサービスに関する注意事項:
トレーラー ヒッチ ロック解除の操作中に電源供給が中断されると、さまざまな信号レベルが失われる可能性があります。
電源供給が再び行われるようになったら、ロック解除式トレーラー ヒッチ用スイッチを 5 秒間押す必要があります。これにより、モーターがオンになります(緊急解除)。
電源供給が中断されると、トレーラー ヒッチをロック解除できなくなります。
トレーラー モジュールは以下の不具合を検知します:
トレーラー モジュールはアライブ信号の脱落をもとにトレーラー ヒッチ ロック解除の不具合を検知します。チェック コントロール メッセージが表示されます。
さらに、Kl. 15 オン時にボール ヘッドがロックされていないと、チェック コントロール メッセージが出力されます。
トレーラー モジュールのランプ アウトプットの不具合は、チェック コントロール メッセージとして出力されます。
トレーラー ヒッチ ロック解除モーターは個別に交換することができます。
コーディング
トレーラー モジュールを取り付けた後、コントロール ユニットのコーディングを新たに行う必要があります。その際、国別仕様に注意してください。
誤記、誤植が生じる可能性があるため、完全な一致を保証するものではありません、また将来予告なしに技術的変更が加えられることがあります。