ラジオ受信
ラジオ受信機能は、以下のコントロール ユニットに分割されています:
- アンテナ アンプ付きアンテナ チューナーとダイバーシティ
- オーディオ システム コントローラー
- オーディオ アンプ(HiFi または ステレオ装備)、またはアンプ(Top-HiFi)
- コントロール ディスプレイ
コンポーネント簡略説明
コントローラー付きコントロール ディスプレイ(CD)
コントロール ディスプレイ(CD):コントロール ディスプレイには、車両全体の操作および表示エレメントがほとんど漏れなく含まれています。
コントローラー:コントロール ディスプレイを操作するには、センター アーム レストのフロント部分にあるコントローラーを使用します。
MOST バス
MOST バス(メディア オリエンティッド システム トランスポート)を通じてオーディオ、ビデオ、ナビゲーション コンポーネントがネットワークに組み込まれています。要求に関するインフォメーションは、MOST バス メッセージを介して、関係するコントロール ユニットに伝送されます。
オーディオ システム コントローラー
オーディオ システム コントローラー(ASK)は、MOST 接続のコントロール ユニットの 1 つです。ASK は全オーディオ信号の管理を受け持っています。
リア ウィンドウ アンテナ
リア ウィンドウ アンテナは、さまざまな受信領域での受信条件の改善をするためのものです。左右に分かれていますが、それぞれのアンプの配置に対応しています。
メイン機能
リア ウィンドウ アンテナ
家庭用ラジオとは異なり、カー ラジオの受信条件は常に変化します。これを改善するため、リア ウィンドウ アンテナは以下のように機能します:
- AM(振幅変調)帯域用の、中波受信のためのアンテナAM アンテナは左上の、加熱されないリア ウィンドウ部分にあります。
- FBD(リモート コントロール)用アンテナ
- FM(周波数変調)帯域用の、超短波、FM1、FM2、FM3、FM4、FM5(日本仕様のみ)受信用の 4 本のアンテナ
受信され、抽出された HF 信号は、アンテナ チューナーで増幅、変換され、NF 信号として MOST バスにメモリーされます。オーディオ システム コントローラーは、このデータを音声出力として選別します。
アンテナ チューナー
アンテナ チューナーは、ラジオおよびテレビ受信のためのコントロール ユニットです。
アンテナ チューナーは、個別に電源を供給されています。
- AM 帯域ではアンテナ チューナーが、ダイバーシティによって増幅された AM アンテナからの HF 信号を変換し、NF 信号として MOST にメモリーさせます。
- FM 帯域では アンテナ ダイバーシティが最良の FM 受信アンテナをチューナーに接続します。チューナーは HF 信号を増幅、変換します。これは NF 信号として ASK に送られます。
アンテナ ダイバーシティに接続されています:
- AM(振幅変調)帯域用のアンテナ。アンプ機能のみが利用されます。
- それぞれ 2 本のアンテナ付きの 2 つの FM 帯域用アンテナ回路(左右)。左の両方のアンテナの信号選別と増幅は、アンテナ ダイバーシティが行っています。右のアンテナはアンテナ アンプ内で右側にまとめられ、1 つの信号としてアンテナ ダイバーシティに送られます。
アンテナ ダイバーシティは、そのつど使用するアンテナ回路を以下の基準によって選択しています:
- アンテナ チューナーは、アンテナ ダイバーシティの左右のアンテナ グループを周期的に切り替えることにより、それぞれのアンテナ グループにおける受信局の電界強度を点検しています。
- アンテナ ダイバーシティは、アンテナ チューナーから送られた信号に基づき、最良の受信感度のアンテナを選択して信号を受信します。
このアンテナ グループは次のチェック サイクルまで利用されます。
- アンテナ チューナーとアンテナ ダイバーシティ間のストリップ ラインの断線などで、受信フィールドの強さに関するフィード バックがアンテナ ダイバーシティに存在しない場合、アンテナ ダイバーシティは自動的に左のアンテナ グループに切り替えます。
CONTOROL 信号または DIAG 信号の中断の場合、アンテナ グループは診断によって適切に制御されなくなります。
オーディオ システム コントローラー(ASK)
オーディオ信号には、ゴング機能(PDC、CC、ダブル ゴング、時報ゴング、連続ゴング)、ナビゲーション ヒント、自動車電話が属しています。ASK はスピーカーの信号を小さくし、他の信号を強調します。(例: 「ミュート」自動車電話会話時のラジオ機能の切り替え)。
コントロール ディスプレイのコントロール ユニット機能
コントロール ディスプレイはシステムからの機能条件を調整し、個々の機能に分類します。
CD には、システムが含まれていて、自身の機能(ラジオ受信)を検知する唯一のコントロール ユニットです。音量(機能条件)を大きくするときなど、コントロール ディスプレイはメッセージを通じて ASK/アンプに音量アップを知らせます。このメッセージには、音量をどの音源に適用するかというインフォメーションも含まれます。インフォテイメント(娯楽番組)からのオーディオ出力は、エンターテイメント源からのものより常にある程度大きくなっています。
サービス機能
FM 受信点検
FM 受信状態を点検するには、円を描いて走行するのが最適です。アンテナ ダイバーシティは、最良の受信アンテナをアンテナ チューナーに接続します。
アンテナ ダイバーシティの点検
車両を診断装置に接続し、コントロール ユニット機能を呼び出します。
- FM 帯域で受信が良好な最寄りの放送局にセットします。
- コントロール ユニット機能を呼び出し、受信特性を読み出します。
- 左のアンテナ パッドを接続し、受信特性を読み出します。
- 右のアンテナ パッドを接続し、受信特性を読み出します。
- これ以上のトラブルシューティングは配線図に従って行います。