ASK オーディオ システム コントローラーはオーディオ システムのすべてのオーディオ信号を管理します。オーディオ システムには、ステレオ、HiFi および Top-HiFi のバリエーションが含まれます。オーディオ システム コントローラーは、MOST リンケージ内のネットワークおよびタイミング主制御です。
音源は機能上エンターテイメントとインフォテイメントに分かれます。
エンターテイメント:エンターテイメントには娯楽に関連した機能すべてが属します。これに属するのは、ラジオ、テレビ、ビデオ信号および録音媒体信号の出力です。オンになっている音源は、プッシュ ロータリー ボタンで音量調節できます。
インフォテイメント:インフォテイメントには、チェック コントロール メッセージ、PDC ゴングおよびナビゲーション アナウンスが属します。ナビゲーション アナウンスは、プッシュ ロータリー ボタンで音量調節できます。その他のインフォテイメント音源はコーディングにより設定します。
オーディオ システム コントローラー(ASK)は、MOST リンケージのコントロール ユニットの 1 つです。ASK は全オーディオ信号の管理を受け持っています。
ASK に使用されています:オーディオ データ媒体用信号ドライブが 1 つ、プッシュ ロータリー ボタンが 1 つ、サーチ キーが 1 つ、イジェクト ボタンが 1 つ。
ASK 内では PDC ゴング(パーク ディスタンス コントロール)など複数の音響信号が作られます。
温度が70 °C を超えると ASK はオフになります。そうすると MOST 機能は選択できなくなります。
コントロール ディスプレイ(CD):コントロール ディスプレイには、車両全体の操作および表示エレメントがほとんど含まれています。コントロール ディスプレイはシステムからの機能条件を調整し、個々の機能へ割り当てます。
コントローラー: コントロール ディスプレイを操作するには、センター アーム レストのフロント部分にあるコントローラーを使用します。
装備に応じて、異なるコンポーネントが取り付けられています。バリエーション ステレオ では、HiFi アンプは、オーディオ信号だけを左右のサブウーファーのために増幅します。
バリエーション HiFi では、ステレオより質的に価値の高い HiFi アンプが取り付けられています。HiFi アンプは、オーディオ信号だけを左右のサブウーファーのために増幅します。音声制御は、オーディオ システム コントローラーが引き受けます。
バリエーション Top-HiFiでは、サブウーファーおよびリア ドア スピーカー用のファイナル ステージは Top HiFi アンプと一体化しています。フロント ドア スピーカーおよびリア シェルフ用ファイナル ステージは、オーディオ システム コントローラー内にあります。Top HiFi アンプが音声制御を引き受けます。Top HiFi アンプは MOST リンケージの 1 つです。
MOST バス(メディア オリエンティッド システム トランスポート)を通じてオーディオ、ビデオ、ナビゲーション コンポーネントがネットワークに組み込まれています。要求に関するインフォメーションは、MOST バス メッセージを介して、関係するコントロール ユニットに伝送されます。
アンテナ チューナーは NF 信号を MOST バスに送ります。オーディオ システム コントローラーはオーディオ チャンネルを音声出力用に提供し、音声を出力します(HiFi/ステレオの場合のみ)。
Top HiFi バリエーションでも ASK は、オーディオ チャンネルを提供します。しかし NF 信号はアンプによって処理され、出力されます。
「ミュート」機能は、機能付きオーディオ出力(チューナー、CD プレーヤー、CD チェンジャー、カセット再生)をミュート(消音)に切り替えます。CD 作動、CD チェンジャー作動またはカセット作動時には、対応するドライブが停止します。ミュート回路が作動するのは、以下の機能が受け入れられた場合です:
ラジオ ミュート(消音)切替え中に交通情報が入ると、ミュート スイッチは解除されません。交通情報は抑制されます。
オプション、Top HiFi アンプ利用時には、オーディオ システム コントローラーは 7 帯域イコライジング機能を提供します。
そのため、設定した音域で音量は設定可能な車速範囲を超えると高められます。音量が高められることで、走行中発生する車両の騒音とバランスがとれます。回転数 A 信号に対応し、音の高さに応じて、特に低音領域で音量を増加させます。
ステレオ、または HiFi を装備している場合、設定しておいた車速範囲を超えると、音量は全周波数範囲で大きくなります。
プッシュ ロータリー ボタンを 押して オーディオ エンターテイメント機能をオン/オフします。
ボタンを 回すと 現在作動しているオーディオ出力の音量が調整されます。ASK はステイタスの変更をコントロール ディスプレイに知らせます。コントロール ディスプレイは現在のオーディオ機能を検知し、ASK から音量変更を要求します。
サーチ キーの機能割り当てはコントロール ディスプレイが行います。コントロール ディスプレイ内のタイマーが押している時間(短いか、または長いか)を判別します。ボタンを押すと、ステイタス メッセージとしてコントロール ディスプレイへ送られます。コントロール ディスプレイは、現在実行されている機能が何であるかを判断し、その機能にステイタス メッセージを割り当てます。従って、サーチ キーが押されると、ASK がシングル ドライブのスキップ機能、あるいは CD チェンジャー機能のどちらかを作動させます。
サーチ キーを押すと、別の放送局を設定できます。
イジェクト ボタン を押すと、ASK シングル ドライブから録音媒体(テープなど)が取り出されます。イジェクト機能は MOST ドライブと関係なく行われます。
コントロール ディスプレイはシステムからの機能条件を調整し、個々の機能に分類します。
オーディオ システム コントローラーは作動要求に従ってオーディオ信号出力源を選択します。あるオーディオ信号を選択せず、他の音源からのオーディオ信号を選択するか、それともオーディオ信号をまったく選択しないかを決定します。
コントロール ディスプレイは、その中にシステムが含まれていて、自身の機能(ラジオ受信)を感知している唯一のコントロール ユニットです。音量(機能要求)を大きくするときなど、コントロール ディスプレイはメッセージを通じて ASK に音量アップを知らせます。このメッセージには、音量をどの音源に適用するかというインフォメーションも含まれます。インフォテイメントからのオーディオ出力は、エンターテイメント源からのものより常にある程度音量が大きくなっています。
診断時には、ASK コントロール ユニットを通じて音声出力への各チャンネルを制御できます。リセットは、診断装置によるコマンド、またはオーディオ機能の操作によって可能です。
テストには、常に音響テスト CD を利用します。
電話のベル音は電話が発します。電話をかけるとベルが聞こえるようなら、ASK が正常に接続したということです。それでも不具合が発生した場合、ASK よりは、むしろ電話に問題があると考えられます。
そのためバリエーション Top-HiFi を取り付けている場合、インフォテイメント源は出力されるが(ナビゲーションを除く)、エンターテイメントのオーディオ出力ができない、ということがあります。
ASK がネットワーク故障登録を出力します。
ASK シングル ドライブからの録音媒体取り出しが 「イジェクト」ボタンで作動すれば、電源供給は正常です。