車両の不具合に関して、顧客による不適切な操作がバッテリー上がりを引き起こし、その結果不具合を招いたと考えられます。詳細は以下の個別原因から確認できます:
Kl.R オフ後、車両が静止状態に移行しない場合、つまり、バス システムが作動し続けている場合、原因を引き起こしているコントロール ユニットは通常エレクトリック システム診断によって特定されます。
トラブルシューティングは各コントロール ユニットの周辺機器(不具合のあるセンサーまたはスイッチ)で続けてください。不具合が特定できない場合は、コントロール ユニットを交換する必要があります。
PT-CAN バスのいくつかのコントロール ユニットが同じ走行距離で原因を引き起こしているユニットとしてエネルギー履歴メモリーに登録されている場合は、ウェイク アップ ケーブルを点検する必要があります:
注意!顧客によって操作されると、多くのコントロール ユニットの場合不具合が登録されることがあります:たとえば Kl.R をオフにしてラジオを聞くと、同じ走行距離で原因を引き起こしているユニットとして CID およびヘッド ユニット(M-ASK または CHAMP)がエレクトリック履歴メモリーに登録されます。
<Kl.R オフ>時に顧客によって後席コミュニケーション システムが操作されると、RSE が登録され、場合によっては後席ディスプレイに同じ走行距離が表示される結果となります。
後席コミュニケーション システムが長期間に渡って、あるいは度々<Kl.R オフ>時に操作されると、バッテリーに著しく負荷がかけられるおそれがあります。
車両が繰り返しウェイク アップされる場合、静止段階(Kl.R オフ)時の各最後の 5 週間のウェイク アップの最大数および K CAN のウェイク アップしている最後の 50 のメッセージの ID がセルフ テストによって確認されます。原因を引き起こしているコントロール ユニットは、通常エレクトリック システム診断によって特定されます。
ウェイク アップしているコントロール ユニットが特定できた場合、次にコントロール ユニットの周辺機器(たとえば不具合のあるセンサーまたはスイッチ、接触不良)のトラブルシューティングを続ける必要があります。不具合を特定できない場合は、コントロール ユニットを交換する必要があります。
ヒント:例外として、「車両が繰り返しウェイク アップされる」が顧客による不適切な操作によって発生することがあります。(Kl. R オフの時にトランク リッドまたはドアを開閉することによって車両が頻繁にウェイク アップされる場合など)
「静電流が大きすぎる」とは、車両の静電流が少なくとも一時的に 80 mA を超えたことを意味します。この場合、車両が静止状態、つまりバス システムがオフになっていたことになります。
原因としては、コントロール ユニットの異常が考えられます。トラブルシューティングのために、静電流測定を行い、原因を引き起こしていると考えられるユニットをフューズから徐々に引き出すか、または当該コントロール ユニットを外して特定します。
外部静電流測定の手順:サービス インフォメーション番号 61039947 を参照。
たとえバッテリーが苦情の原因ではなかったにせよ、バッテリーは長時間の過放電によって通常より早く劣化している可能性があります。この理由から、通常より早く劣化している疑いがあるバッテリーの状態を点検してください。
BMW Technik の「バッテリーの基本ドキュメント」を参照:
TIS -> ドキュメント> サービス情報> ナンバー入力
TIS SI Technik ナンバー:610702875
オルタネーターが正常でないという疑いがある場合は、DME/DDE に関連するディフェクト メモリーが登録されているか点検してください。インテリジェント バッテリー センサーに関するディフェクト メモリー登録も確認してください。
走行中または走行直後の路上故障の場合は、原因はオルタネーターの充電バランスである可能性があります。この場合、充電されたバッテリーが始動動作に必要十分な電流を供給していることが前提となります。