電動調節ステアリング コラム

電動調節ステアリング コラム

電動調節ステアリング コラムにより、ステアリング ホィールのポジションを最適に調整することができます。 これを操作するためのスイッチがステアリング コラム左側にあります。 ステアリング コラムの傾きと長さが電気的に調整されます。電動ステアリング コラムの制御は IHKA コントロール ユニットにより行われます。

コンポーネント簡略説明

電動調節ステアリング コラムのコンポーネントを説明します。

ステアリング コラム調節スイッチ

このスイッチでステアリング コラムの傾きと長さが調節できます。ステアリング コラム調節スイッチはステアリング コラムの左側にあります。

ステアリング コラム調節ユニット

ステアリング コラム調節ユニットは、いくつかのコンポーネントから成る複合部品です。下記のコンポーネントが一体化されています。

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インデックス

説明

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ステアリング コラム調節ユニット

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ステアリング コラム調節ユニット用コネクター

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ステアリング コラム調節モーター

 

 

ステアリング コラム調節モーター

ステアリング コラム調節モーターは、ステアリング コラムの傾きおよび長さの調節に用います。

ソレノイド

ソレノイドは長さと傾きの調節方向を切り替えます。

ステアリング コラム調節モーターのホール センサー

ステアリング コラム調節モーターのホール センサーはステアリング コラムを調節したときに信号を IHKA コントロール ユニットに送ります。 IHKA コントロール ユニットは、これによってステアリング コラムの位置を判定します。

ソフト ストップ用ホール センサー

ソフト ストップ用ホール センサーはステアリング コラムのストッパーへの接近を検知します。

運転席ドア コンタクト

IHKA コントロール ユニットはドア コンタクトの信号を要求します。この信号はターミナル ステイタスと連動して乗降車アシストに利用されます。

信号経路:運転席ドア コンタクト -> フット スペース モジュール(FRM) -> K-CAN -> IHKA コントロール ユニット

電動調節ステアリング コラムには下記のコントロール ユニットが関与します。

IHKA:コントロール ユニット

IHKA コントロール ユニットは電動調節ステアリング コラムを制御します。IHKA コントロール ユニットは Kl.30 G を介して電源に接続されています(20 A フューズ付き)。IHKA コントロール ユニットはウェイクアップ ケーブル(Kl.15) により有効化されます。 また IHKA コントロール ユニットにはステアリング コラム メモリー用の位置データが保存されています。

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説明

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後方コントロール ユニット

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ステアリング コラム調節ユニット用コネクター

システム機能

電動調節ステアリング コラムのシステム機能を説明します。

ステアリング コラム調節

ステアリング コラムの調節にはスイッチを使用します。

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説明

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ステアリング コラム調節スイッチ

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調節方向

電動調節ステアリング コラムは軸方向および垂直方向のソフト ストップ機能を備えています。軸の先端がソフト ストップ用ホール センサーに接近すると、ステアリング コラムの調整が停止されます。ホール センサーに不具合があると、ステアリング コラム調節モーターは終端位置に達したときブロック電流が流れて停止します。

ステアリング コラム メモリー

ステアリング コラムの位置は、ホール センサーによって電子制御モーターで直接検知されます。その後、位置が IHKA コントロール ユニットに伝送され、IHKA コントロール ユニットにメモリーされます。したがって、すべての車両キーに対して、キー メモリー用にステアリング コラムの位置を呼び出すことができます。

乗降車時にはチルト調整が最高位置になります。

降車を容易にするため、次の条件でステアリング コラム調節が自動的に作動します。

下記の条件でステアリング コラム メモリーが動作します。

いずれの場合も、Kl.15 をオンにすると、ステアリング コラムが対応するメモリー位置に移動します。

サービスに関する注意事項:

診断上の注意事項

コントロール ユニットのコーディングまたはプログラミングを行った後には、ステアリング コラムのノーマライジングを行う必要があります。 電動調節ステアリング コラムの修理を行った後にも同様に、サービス機能「ノーマライジング」を実行する必要があります。

ヒント!モーターのホール センサーの不具合

ホール センサーに不具合があると、ステアリング コラム調節において位置の認識が不可能になります。またメモリーに保存されている位置への移動もできません。ソフト ストップはオフになります。過負荷保護の応答時間は短くなります。これによってステアリング コラム調節モーターの過熱が防止されます。

ヒント!ソフト ストップ用ホール センサーの不具合

ソフト ストップ用ホール センサーに不具合があると、過負荷保護の応答時間は短くなります。これによってステアリング コラム調節モーターの過熱が防止されます。

ヒント!低温時のシステムの状態

ステアリング コラム調節が低温のためブロックされたときは、機械的停止として認識されます。このため一方向への調整距離が制限されることがあります。


コーディング/プログラミングに関する注意事項

注意!IHKA コントロール ユニット

コントロール ユニットのコーディングまたはプログラミングを行った後には、ステアリング コラムのノーマライジングを行う必要があります。

誤記、誤植が生じる可能性があるため、完全な一致を保証するものではありません、また将来予告なしに技術的変更が加えられることがあります。