インターフェース ボックス ハイ バージョン ULF-SBX-H
インターフェース ボックス ハイ バージョン ULF-SBX-H
この機能説明では、以下の車両用の ULF-SBX-H インターフェース ボックス ハイ バージョンについて説明しています:
- E81、E87、E90、E91、E92、E93(BMW 1 シリーズ、3 シリーズ)
- E60、E61、E63、E64(BMW 5 シリーズ、6 シリーズ)
- E70(BMW X5)
- R56(MINI)
ULF-SBX-H は Bluetooth 対応の携帯電話を車両のシステム ネットワークに接続するためのものです。ULF-SBX-H は車両の MOST バスに接続されています。ULF-SBX-H には GSM 携帯電話用の送受信モジュールは内蔵されていません。この機能は、顧客の携帯電話にのみ内蔵されているものです。
携帯電話と ULF-SBX-H 間の Bluetooth 接続は自動的に確立されます。そのための前提条件は、携帯電話を ULF-SBX-H に一回ログインすることです。
さらに、ULF-SBX-H はオーディオ プレーヤー機能(SA6FL)を使用可能にします。
コンポーネント簡略説明
ULF-SBX-H インターフェース ボックス ハイ バージョンは、以下のコンポーネントで構成されています:
- ULF-SBX-H コントロール ユニット
コントロール ユニットには以下の機能のためのコンポーネントが含まれています:
- 車両の Bluetooth インターフェースへの携帯電話の接続
- スナップイン アダプターにロックされている携帯電話への電源供給
- 車両の表示エレメントとの通信
- 接続されている USB 機器との通信用の USB 接続部
- イジェクト ボックス付きベース プレート
イジェクト ボックス付きベース プレートは、Bluetooth 携帯電話とボディ ワイア ハーネス間の接続を確立します。ベース プレート上にはイジェクト ボックスがあり、ここに携帯電話専用のスナップイン アダプターをロックします。
- スナップイン アダプター
スナップイン アダプターは、イジェクト ボックス付きベース プレートと Bluetooth 携帯電話間の接続ピースです。スナップイン アダプターは、GSM アンテナとシステム ネットワークとの接続を確立します。携帯電話はスナップイン アダプター内で充電されます。
- Bluetooth 携帯電話
スナップイン アダプターにロックする Bluetooth 携帯電話は、裏側で GSM アンテナ ケーブルのアンテナ コネクターに接続されます。充電用コンタクトを介して、携帯電話に電源が供給されます。
- 補整器
補整器はスナップイン アダプターと GSM アンテナ間のアンテナ ケーブルのケーブル損失を補整します。補整器は、顧客からの要望がある場合にのみ取り付けます。
- GSM アンテナ
GSM アンテナは Bluetooth 携帯電話用の送受信アンテナです。
- Bluetooth アンテナ
Bluetooth アンテナは ULF-SBX-H コントロール ユニットの送受信アンテナです。このアンテナは Bluetooth 対応機器との通信に用いられます。
- RAD2:販売名称「ラジオ BMW Professional」
ラジオが MOST バスと K-CAN 間のゲートウェイとして用いられます。
- M-ASK:マルチ オーディオ システム コントローラー
E60、E61、E63、E64 には M-ASK が標準装備されます。
- CCC:カー コミュニケーション コンピューター
CCC は以下のオプションとセットで取り付けられます:
- SA609:「ナビ システム Professional」
- SA620:「言語処理システム」
- SA601:「ビデオ モジュール」
- CID:セントラル インフォメーション ディスプレイ
CID には M-ASK または CCC のメニューが表示されます。
- 言語コマンド用ハンズ フリー マイクロフォンおよびマイクロフォン
ハンズ フリー マイクロフォンはルーフ機能センターに取り付けられており、ハンズ フリー ユニットへの言語情報と言語コマンドのインプットに用いられます。CCC 装備車には SA620「言語処理システム」が必要です。これがないと、言語コマンドを処理することができません。SA620 では、言語コマンドのインプット用に 2 個目のマイクロフォンが FZD に取り付けられています。CCC のすべての機能を言語コマンドで操作することができます。E64 および E93 では、マイクロフォンがステアリング コラムに取り付けられています。さらに、2006 年 9 月生産以降は、各種モデル シリーズに 1 個のマイクロフォンのみが取り付けられます。
- MFL:マルチファンクション ステアリング ホィール
MFL には、自動車電話の操作を可能にするボタンが取り付けられています。MFL 経由で通話を開始すると、ULF-SBX-H がハンズフリー モードに切り替わります。
- コントローラー
コントローラーにより、CCC および M-ASK 機能をコントロール ディスプレイで制御します。自動車電話メニューも、コントローラーで操作することができます。
- USB 接続部
USB 接続部は、USB 機器と ULF-SBX-H のデータ伝送および電気接続に用いられます。
- 補助ポート接続部
補助ポート接続部を介して、iPod 機器を付属の BMW Y アダプター ケーブルに接続することができます。
- USB ハブ
USB ハブは一部のモデルには取り付けられません。USB ハブは、接続されている USB 機器の調整に用いられます。
- USB アダプター ケーブル
車内の USB 接続部を保護するために、USB アダプター ケーブルの使用をお奨めします。
- iPod アダプター ケーブル
iPod を制約なしで ULF-SBX-H で使用できるようにするには、iPod を iPod アダプター ケーブルで接続する必要があります。
システム機能
携帯電話および ULF-SBX-H による通話機能は、Bluetooth 無線規格によるワイアレス情報伝送に基づいています。
ULF-SBX-H は、オーディオ プレーヤー機能(SA6FL)のみ、または自動車電話とオーディオ プレーヤー機能(SA644 および SA6FL)を組み合わせて機能します。
車両内の機能
- 登録された携帯電話のリストに従って接続セットアップの優先順位を自動設定
- 完全双方向伝送、エコー補整および使用中のモードの表示機能付きハンズフリー モード
- 言語処理システム
- オーディオ データ、通話情報(例えば GSM 信号強度)、電話帳および携帯電話ステイタスの伝送
- 適切なスナップイン アダプターが取り付けられている場合、携帯電話のバッテリーの自動充電。
注意:充電できるのはスナップイン アダプターに対応した Bluetooth 携帯電話のみです!
- 許可されている/推奨の USB 機器の車両の USB 接続部への接続
- MP3 再生機器の USB 接続部または補助ポート接続部への接続
- USB 機器のデータ キャリア構造の表示と USB 機器のプレーヤー機能の操作
- 音楽データのデジタル許可管理がない限りにおいて、書き込まれている MP3 ファイルの再生
基本調整
- 携帯電話の ULF-SBX-H へのログイン
- 4 台の Bluetooth 携帯電話を同時に ULF-SBX-H にログインすることができます。携帯電話をもう 1 台ログインすると、別の 1 台が ULF-SBX-H から解除されます。
- ただし、ログインした携帯電話は 1 台ずつしか使用することができません。すでにログインしている携帯電話の自動接続は、接続リストに基づいて行われます。この接続リストの上方にある携帯電話がまずログインされます。つまり、下方にある携帯電話よりも早く接続されます。5 台目の携帯電話をログインすると、最初にログインされた 4 台の携帯電話のいずれかが接続リストから消去されます。
ULF-SBX-H が正常に機能するように、使用するそれぞれの携帯電話を一回 ULF-SBX-H にログインする必要があります。そのためには ULF-SBX-H が「接続モード」である必要があります。接続は接続アシスタントによってサポートされます。
接続アシスタント:
2007 年 3 月生産以降、接続アシスタントを使用することができます。接続は 4 つのステップで構成されます。
- 1) 携帯電話と車両の Bluetooth 作動
- 2) 車両の設定メニューを介したカップリング
- 3) 携帯電話および車両でのパスキーのインプット
- 4) 接続終了 - 接続メニューを終了すると、ただちに Bluetooth 接続が確立される。
接続アシスタントの使用に関する詳細な情報は、取扱説明書を参照してください。
- 携帯電話のログオフは、接続メニューのリストから携帯電話を消去することによって行います。
- USB 機器の ULF-SBX-H への接続
USB 機器の初回接続時に、タイトル、アルバムおよびアーティストを含むインデックス情報が ULF-SBX-H に伝送されます。このデータ伝送は、データ量に応じて数分間かかります。極端なケースでは、記憶媒体が大きいと(80 ギガバイト、...)30 分程度かかる場合もあります。タイトル情報のみがコントロール ユニットに書き込まれ、MP3 ファイル自体が書き込まれる訳ではありません。この USB 機器を後ほど接続すると、まず ULF-SBX-H に書き込まれたデータが表示されます。そうすると、短時間後にデータ構造が更新されます。
コントロール ユニットには、20000 までのタイトル情報を書き込むことができます。この数をオーバーすると、最初に接続した USB 機器のタイトル情報に上書きされます。この最初の USB 機器を新たに接続する場合は、タイトル情報を機器から新たに読み出す必要があります。この読出しには、USB 機器のリザーバー容量に応じて、再び長い時間がかかることがあります。
CID にはローマ字のみが表示されます。ギリシャ文字などのその他の文字は、識別されません。
USB 機器は CID を介して制御することができます。
サービスに関する注意事項:
ULF-SBX-H のサービスに関しては、以下の注意事項があります:
一般注意事項
機能非作動:
以下の機能は ULF-SBX-H で作動させることができません:
- BMW Assist
- CID またはラジオからの SMS の読出し
スナップイン アダプターの取付け
イジェクト ボックスのカバーを Bluetooth 携帯電話に適応したスナップイン アダプターに以下のように交換します:
- イジェクト ボックスのイジェクト ボタンを押します。
- カバーを押してイジェクト ボックスから取り外します。
- 携帯電話に適応したスナップイン アダプターを接続します。
- スナップイン アダプターをイジェクト ボックスに取り付けてロックします。
注意! ULF-SBX-H コントロール ユニットを交換した後は、Bluetooth 携帯電話を新たにログインする必要があります。
このとき、Bluetooth パスキーを自由に選ぶことができます。
音楽ファイルを識別し、再生するための前提条件:
- MP3 機器がコントロール ユニットに対する互換性を備えている必要があります。ASAP には、推奨機器のリストを含む製品情報が記載されています。
- USB 機器は、FAT ファイル システムでフォーマットされている必要があります。MP3 ファイルは、Windows の Explorer を用いて USB 機器にメモリーされることが望ましいです。USB メーカーのサービス プログラムで、ファイル システムのフォーマットを変更することができます。
- MP3 または WMA などの特定のフォーマットのみを再生することができます。iPod では許可の処理が内部で行われるため、DRM(デジタル許可管理)付きの音楽ファイルは、iPod の接続時にのみ表示され、再生することができます。
iPod 使用時の特記事項
iPod 機器の使用には、BMW で注文できる Y 字型のアダプター ケーブルをお奨めします。このケーブルを使用しないと、iPod が USB 接続部を介していわゆる「ボリューム」として使用されることがあります。Y 字型アダプター ケーブルなしで iPod を接続すると、アルバム、ジャンルおよびタイトルといった形式でのインデックス構造を使用することができません。音楽ファイルが、不可解な形(例えば:aghde.mp3)で表示されます。音楽ファイルのネーミングは、Apple によって提供されている管理ソフトウェア「iTunes」で自動的に行われます。このネーミングが表示されます。
コーディングおよびプログラミング
ULF-SBX-H コントロール ユニットは、以下の場合には新たにコーディングする必要があります:
- ULF-SBX-H 交換後
- 操作ユニット交換後、車両および装備に応じて以下をコーディング
- ラジオBMW Professional
- M-ASK
- CHAMP
- CCC
さらなる注意事項は、BMW Technik
TIS -> ドキュメント -> TIS SI Technik -> TIS SI Technik ナンバー入力
TIS SI Technik ナンバーを参照:8400303045
誤記、誤植が生じる可能性があるため、完全な一致を保証するものではありません、また将来予告なしに技術的変更が加えられることがあります。