セイフティ システム:タイムアウト エラー

BYTEFLIGHT バス システムは、星型配置構造になっています。個々の中継サテライト(= センサー付き/無しコントロール ユニット)は、光ファイバー ケーブルを介してスター カプラーによって相互に接続されています。BYTEFLIGHT バス システムのスター カプラーは、SIM(セイフティおよびインフォメーション モジュール)です。各センサーには、BYTEFLIGHT バス接続するための送信モジュール(トランスミッター)と受信モジュール(レシーバー)がユニットとして付属しています。これらのユニットには送信ダイオード、受信ダイオードが内蔵されています。

メイン機能

ディフェクト メモリー登録:コントロール ユニット x からのメッセージ(識別子)の欠損

送信コントロール ユニットからは、既知の規定のひな型に基づいて一定のメッセージ(A など)が周期的に送信されています。この周期的なメッセージを受け取る受信コントロール ユニットは、このメッセージが欠損したり、出されるのが遅すぎたりしないかを確認することができます。故障を検知すると、受信コントロール ユニットで上記のディフェクト メモリー登録が行なわれます。

以下の表は、どのメッセージがどのコントロール ユニットから送受信されたかを示します。最初の縦の欄には送信コントロール ユニット(SSG)が表示され、最初の横の行には受信コントロール ユニット(ESG)が表示されます。送信コントロール ユニットは、複数のメッセージを受信コントロール ユニットへ送信できます。特定のメッセージには、送信コントロール ユニットの下のかっこ内に識別子が付されています。この表に基づいて、送信コントロール ユニットからのメッセージが不具合の場合に、どの受信コントロール ユニットがディフェクト メモリーを登録する必要があるか決めることができます。たとえば SIM(セイフティおよびインフォメーション モジュール)からメッセージ D が送られなくなると、SBSL(左 B ピラー中継サテライト)、SBSR(右 B ピラー中継サテライト)および STVL(左フロント ドア中継サテライト)と STVR(右フロント ドア中継サテライト)において、「セイフティおよびインフォメーション モジュールからのメッセージ(D)の欠損」というディフェクト メモリーが登録されます。

重要:次の表に、STVL および STVR ドア中継サテライトが挙げられています。2 つの中継サテライトは、米国仕様の車両にのみ装備されます!

 

ESG

SBSL

SBSR

SIM

STVL

STVR

SSG

 

 

 

 

 

 

SIM (9)

 

X

X

 

X

X

SIM(D)

 

X

X

 

X

X

SIM (71)

 

X

X

 

X

X

SBSL(5)

 

 

X

X

X

X

*SBSL(B)

 

 

X

X

X

X

SBSL(20)

 

 

 

 

X

X

SBSR(7)

 

X

 

X

X

X

*SBSR(C)

 

X

 

X

X

X

SBSR(21)

 

X

 

 

X

X

STVL(1)

 

X

 

X

 

 

STVR(3)

 

X

 

X

 

 

SIM

セイフティ インフォメーション モジュール

SBSL

左 B ピラー中継サテライト

SBSR

右 B ピラー中継サテライト

STVL

左フロント ドア中継サテライト

STVR

右フロント ドア中継サテライト

故障「コントロール ユニット X からのメッセージ(識別子)の欠損」がいずれかの受信コントロール ユニットで登録されると、送信コントロール ユニットからのメッセージが停止します。故障原因を特定するためには最初に、この故障が他の受信コントロール ユニットにも登録されているのか確認する必要があります。こうすることにより、故障原因となった箇所が特定できます。その際、状況は 3 つに分類できます:

故障「コントロール ユニット x からのメッセージ(識別子)の欠損」が登録されている場合の手順:

いずれかのコントロール ユニット(SBSL など)で故障「SBSR からのメッセージ(7)の欠損」がメモリーされたものとします。以下の手順を行います:

サービス機能

安全上の注意事項

エアバッグに関する全ての作業は、必ずバッテリーのターミナル接続を外してから行ってください!

全ての BYTEFLIGHT コントロール ユニット、センサーおよびガス ジェネレーターは、必ずバッテリーのターミナル接続を外してから脱着してください!

BYTEFLIGHT バスの光ファイバー ケーブルを修理する際は、セイフティ インフォメーション モジュール(SIM)とセンサー間に許される切断部は 1 箇所のみであることに注意する必要があります。SIM とドア中継サテライト間では、ドア コネクターにより既に切断箇所が設けられているため、光ファイバー ケーブルを修理することはできません。異常がある場合は、光ファイバー ケーブルを交換する必要があります!