高圧ポンプ DDE5.0/5.1 の点検

コモン レール システムの高圧ポンプは、高圧をかけて燃料をレールに圧送します。高圧ポンプの 3 個のピストンにより、圧送時にレール内にピーク圧力が生成されます。これは、レール プレッシャー センサー信号のオシロスコープ測定で確認されます。この信号波形から高圧ポンプの機械的な状態についての情報を得ることができます。

正常な信号を受信するためには、 プレッシャー コントロール が作動している必要があります 。テスト モジュールは、フロー コントロールからプレッシャー コントロールへ自動的に切り換わります。そうすると、DDE のディフェクト メモリーに 2 つの故障がメモリーされます。この故障は無視し、診断の最後に消去する必要があります。

点検条件

オシロスコープ測定の評価

次の波形は、レール プレッシャー センサー信号が正常で、高圧ポンプに損傷がないことを示しています。これは、約 25 ms の間隔で約 20 mV の振幅をもつ均一なパルス信号から識別できます。振幅の許容最大値は 40 mV です。

GR_P130014

波形 1: 正常な信号

  1. 間隔
  2. 振幅

対照的に次の波形は、故障した高圧ポンプから発生する信号です(ポンプのピストン 1 個が機能停止している)。 波形 1 との違いは次の点が特徴としてあげられます:

GR_P130015

波形 2: 信号は正常

  1. 間隔
  2. 振幅